2013年04月24日の記事 (1/1)

宮古島トライアスロン参戦記録【レース編1】

では、第29回宮古島トライアスロンの参戦記録を書いて行きます。

充実しまくった4日間なので5日分くらいのボリュームはあるのですが、
レース以外の日は写真も交えてじーーーっくり書くとして、
まずはレース日当日のことを、一気に書いてしまいたいと思います。

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2013年4月21日日曜日、午前2時55分、ベッドのアラームで起床。
気持ちが高ぶりあまり眠れなかったけれど、気持ちは落ちついていた。

カステラ一本約1000kcal分をゆっくり口に入れる。
全身に日焼け止めとワセリンを塗りたくって着替え。

4時15分、前日に用意済みの大量の荷物を持ってロビーに下りる。
玄関ドアを開けた瞬間、信じられない光景に目を疑った。

ホテル前の木が、大きくしなっている。
強風どころじゃない、「突風」
突然台風でも来てしまったかというレベルの風が吹いていた。

なんだこれは・・・・・・・。
こんな中、バイクに乗るのか・・・・。

同じくロビーに降りてこられていたブログ読者の方に、
スイムが中止になる可能性があると教えて頂く。
慌てて2足目のランシューズを取りに戻り、荷物に入れた。


4時35分、会場までのバスに乗り込む。
ふと横の補助席に座っている方を見ると、Maxさん
信じれられない偶然にびっくり。

定刻少し前に出発したバスが、ほんの数百メートル進んだだけで停まった。
エンジントラブルなのか、後ろのバスに乗り換えてくれと言う。
なんとも不吉なスタートに、苦笑いするしかなかった。
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会場に到着。まずは腕にナンバリング。
左腕に大きくかかれた1075という数字を見て、
いよいよ始まるのだという気持ちが高ぶった。

昨日預託したバイクの元へ。
強風のため斜めに傾いていたがバイクは無事のよう。
同じく大阪から初ロング参戦のチャゲさんとお会いする。

ドリンクをボトルに入れ、補給食袋をセット。
まだスイムがどうなるか分からないが、
ウエットスーツ着用に時間がかかるので着てしまうことに。
気温が低く、ウエットを着ていないと震えるほどだった。


スタート予定時刻の30分前、全ての用意を終わらせ、
バイクフィニッシュ袋とランフィニッシュ袋を預ける。
スイム中止時用のランシューは、スイムフィニッシュ袋に入れた。

まだ薄暗い海岸へ降り立ち、スイムチェックゲートをくぐる。
もうここから戻ることはできない。

砂浜をゆっくりとスタートラインへ向かい、
開会説明をしているステージ前に到着したまさにその時、

「第29回宮古島トライアスロン、スイムの中止をここに決定します」
大会会長と思われる方の声が鳴り響いた。

茫然とした。

波はさほど高くないように見えたが、確かに流れが速い。
少し安堵もしたが、ここまで来て「トライアスロン」ができないのかという
悔しい気持ちが一気に込み上げ、思わず泣いてしまった。

悔しい、悔しい。

まだ信じられない。
混乱する頭のまま、とりあえずスイムフィニッシュ袋をかけてある場所へ向かう。

スタートは、1時間後ろにずれて8時となった。
スイムの代わりに6.5kmのランになるので、
ラン→バイクのトランジット短縮のため、先にバイクウェアに着替える。

ラン用のウェアは預けてしまっていたので、
6.5km程度ならレーパンのままでも走れるだろうと諦めた。
レーパン2枚重ね履きでかなり走りにくい格好だが仕方ない。


多くの人が、2足目のランシューを持っていないようで、
トランジット袋を取りに、運搬トラックの前は大行列ができていた。
第1ランの後、どうやって最後のランにシューズを繋げるのだろうか。
袋に群がる人は、みな不安と焦りの表情。
改めて、ホテルロビーで声をかけていただいたことを感謝した。

ランからバイクへのトランジットの流れがどうなるのか、
スタート場所はどこか、
ランフィニッシュとバイクスタートが同じ道で交錯し危険ではないか、
制限時間はどうなるのか、
情報が入って来ないため会場は大混乱。

とりあえずヘルメットとバイクシューズを袋から出しバイクに置く。
袋はバイクラックに置く人、元のスイムフィニッシュ場所に置きに行く人、
どちらもあり迷ったが、バイク下に置いてスタート地点に向かった。
スタート地点も、砂浜まで戻って並んだりととにかく皆混乱していた。


7時55分、本来のバイクスタートのゲート近くまで移動し、スタートを待つ。
号砲は聞こえなかったが、なんとなく前が進んでいるのでスタートしたのか。
大混乱のまま、
本来のスタートから1時間遅れで、203㎞のレースが始まった。

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宮古島トライアスロン参戦記録【レース編2】

まずは1stラン、距離は6.5km。

この日のために練習を重ねてはきたが、
一度もラン→バイクという練習はしたことがなかった。

ランからバイクへの影響が全く分からない。
アップのつもりでジョギングすればいいかと
キロ6分ちょっとで軽く走っていたが、
それでも不安や緊張からか、息が上がって苦しかった。

シューズを履かず靴下のまま走っている人や、
サンダルで走っている人がたくさんいた。
たった6.5kmとは言え、不安だろうなあ。
怪我しなければいいが。

気付けば横にデンジャラスノッチがいた。
昨日から何回か見かけていたが、口調が丁寧で腰も低い。
とても高感度上がったなあ。


ゆっくりジョギングペースで進む大集団。
レース中にも関わらず和やかな雰囲気。
そこら中でおしゃべりや笑い声が聞こえる。
なんとも異様な光景のまま、
あっという間に1stラン6.5kmが終わった。
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スタート地点に戻ったものの、
ランフィニッシュのラインがどこにもない。

本来であれば、スイムから上がり計測、その後トランジットで
トランジットタイムはバイクに含まれる。
なので、どこかでラインを越えなければランが終われないはず。

焦った。
スイムフィニッシュラックまで行かなければいけないのか?
このままバイクの所に直行していいのか?
たまらず足を止めて逆走。
目に入ったスタッフさんに声をかける。
「このままバイクに行っても大丈夫ですか?着替えないです!」
大丈夫、行って行って!とのことだったので、
流れに戻ってバイクの元へ。

ゆっくり走っていたので、すでにラックにかかっているバイクは2割程度。
スイムがあれば、
もう少し多くのバイクがかかっている光景を見れたかもしれない、と
悔しく思えた。


バイクシューズに履き替えながら、周りを見渡すが、
トランジットバッグを預ける場所が見当たらない。
やはり本来のスイムアップのラックにかけておくべきだったのか。
どうしよう、持って行ってもらえるだろうか。
同じく袋を持っている人と声をかけあい、
どうしようどうしようと焦る。

少し離れた所にスタッフの方を発見。
かけより、
「バッグ置いてても持って行ってもらえますか!??」と聞く。
頷いてくれたので急いでバイクに戻りラックから下ろして
スタートラインへと進んだ。

この間ももちろん全てタイムに含まれる。
ランのタイムになるのか、バイクになるのか。
どちらでもいいのだが、
ラインを踏んでいないので失格にならないかだけが不安だった。
(結局1stランの時間全てがバイクタイムとなったようです)

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バイクスタートラインを超えてバイクにまたがる。
前の人がスタートしないので横をすりぬけようとするが
右も左もバイクだらけ。狭い幅に密集しており初めから危険だった。

なんとかすりぬけてゆっくりスタート。
走りながら手首のガーミンをバイクマウントに付けかえ、
ようやくラップボタンを押した。

すでにスタートから45分が経過していた。
この時間が丸々、制限時間の短縮になってしまう。
バイクスタート予想時刻が8:15頃だったので
すでに30分のビハインド。

この強風の中、バイクはきっと予想速度では走れないだろう。
これはきっと楽しんでるどころじゃないな、と思った。

不安な気持ちを抱えながら、バイクパートがスタートした。

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宮古島トライアスロン参戦記録【レース編3】

いざバイクパートスタート。

バイクのコースは、宮古島を1周と3分の一ほど回る155km。

miyako-map.jpg

(A)スタートから池間島まで北上する約30km、
(B)池間島折り返しから東平安名崎まで南東へ約40km、
(C)東平安名崎折り返しからスタート地点付近までの約30km

この三角形で100km。
さらに2周目、Aを丸々全部とBを半分ほど走って55km。


過去の大会の多くが南風で、
A区間が追い風で調子よく走れ、
B区間になって向かい風で苦しめられる、というパターンらしい。

ところが今年は逆の北風。
追い風区間が40kmと長いのはありがたいが、
最初の30kmが丸々2回向かい風となり、
2周で計60km苦しめられることになる。

しかもただの風ではない、
直前の発表では風速7.5mと言っていた。
普通なら自転車に乗ろうとすら思わない風である。
宮古島は風が強いと聞いて、普段から風の強い堺浜で練習してきたが
それでも風速5mを超える中で長時間乗ったことはなかった。


スタートすぐから強い向い風。
木が根元からしなるほどの風が、前から、時に横から襲ってくる。

ハンドルを取られそうになる上、
バイクスタート時間もそうばらけておらず
前後左右2-3メートルにバイクがいるというダンゴ状態。
少しの油断が大クラッシュを招きかねないという緊張状態であった。


速度は23~25km/h程度。
高そうなTTバイクやエアロヘルメットの人ですら並走していたし
私が極端に遅いと言う訳でもなかった。

強い向い風に、少しでも抵抗を減らすべくDHバーを持ちたいが
いつ横風に煽られるとも知れず、
ブラケットを持ち必死に身体を支えるのがやっとの状態だった。


やっと10kmのラップをガーミンが知らせてくれる。
補給しなければ。

ところが、前から横から強い風が吹き身体が揺れる中、
怖くてなかなか片手をハンドルから離すことができない。
数秒離して補給食袋を開けて戻し、
また数秒離して補給食を取り出し、持ったままハンドルを握り直す。
また数秒離してキャップを空け、
一口吸っては戻し、一口吸っては戻し、と緊張の補給。

すぐにハンドルはワンセコンドジェルでベタベタになった。
補給の間はスピードを維持できないのでたくさんのバイクに抜かれる。
それでも安全に進むのが一番、と慎重に進んだ。


途中落車もあったようで、タンカに横たわる人が目に入った。
強い横風にハンドルを大きくとられ、1mほど真横に動いたことも何度も。
ただ向い風で苦しいだけではなく、
恐怖で精神力を削られる20kmであった。


池間島に渡る橋にさしかかると、風はさらに突風になった。
橋の上は道幅も狭く、さらに折り返し区間であるので
センターラインからはみ出すこともできない。
バイクが2台並ぶのがやっとの幅で、
時速15kmの大渋滞が起こっていた。

時折強く吹く横風に接触を恐れ、
ただただ前の人と同じ速度で進むしかない状況。
景色が最高に美しい場所であるにもかかわらず、
少しもよそ見することができず、車間に集中して進むしかできない。
登り数キロ、とにかく怖かった。


池間島に渡り少しのアップダウンの後、
待ちに待った追い風がやってきた。
思わず、きたーー!!!と声をあげてしまう。
バイク開始から約30㎞、ようやく、フロントをアウターに入れた。

ここまでの平均時速が23km/h程度しか出ていなかったので
ここは頑張って回復しなければいけない。
グイグイ踏めば35㎞/hくらいは出たが、
まだ1周目、先は長いので無理せず32km/hくらいをキープ。
このまま行けば、なんとか東平安名崎までに
アベレージ26-27km/hくらいまで回復できるだろうと思っていた。

さっきまでの辛く苦しい時間が嘘のように、
風に背中を押されながら快適に進む。
今日初めての楽しさを感じた。


しかしそれも束の間、横風に煽られハンドルが大きく取られる。
追い風になっても時折吹く横風は変わらない。
走っている時はいいが、補給の時などはやはり気が抜けなかった。

追い風区間に入りバイク間隔も広がっていたため
やっとDHバーを持てるようにもなってきたが、
たまにくるアップダウンでシフトチェンジをするため持ち変えるのも
風が強く緊張が走る。
空気抵抗を弱めるよりも、安全に身体を支えようと、
結局ほとんどの時間ブラケットを持っていた。


見る見るうちにアベレージが上がって行くが、気になるのは制限時間。
1stランの分バイクスタートが遅れているので、
事前にシュミレーションしていた「完走パターン」の時間とほぼ合致。
ということは、100km地点まではアベレージ25km/hでギリギリのはず。

ガーミンは25.4km/hくらいを表示していた。
かなり焦りを感じ、少し重めのギアにしてガンガン踏んだ。
そのおかげで、東平安名崎に入るまでに、
なんとか26km/hまで回復していた。


今日2本目の橋、東平安名崎にさしかかる。
まさに絶景。
思わず「うわーーーー綺麗!!!!」と声を上げた。

それが聞こえたのか、折り返してきてすれ違う人が苦笑いしたように見えた。
その表情は辛く苦しそう。
あ、そっちは向い風なのね(笑)瞬時に気付き、こちらも苦笑い。

数分後、しっかり同じ苦しみを味わった(笑)
まるで押し戻されそうな向かい風だった。
先ほど26km/hを示していたアベレージが、また25.9、25.8と下がり始めた。

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さあ、ここから三角形の底辺、
スタート地点までの西向き約30km。

ここからは細かなアップダウンが続き、
10%近くの勾配の坂もあるという。

できるだけ下りで勢いを付けて登りをやり過ごすが、
それでも全部は登り切れず、速度がガタっと落ちる、
登りで上がった心拍を落ちつけるのに時間がかかって
次の登りまでにスピードを上げきれなかったりと、

このアップダウン区間を終わる頃には、
アベレージは25.4km/hほどにまで落ち込んでいた。


これは、まずい。

100kmの関門時間を、補給食袋の中に入れているメモで確認したいが、
相変わらず強風は続いていてその余裕がない。
まさか本当に関門時間に追われるような状況になるとは思わず
すぐに見られるようにしておかなかったのは油断としか言いようがないと
後悔と反省をしながら走っていた。


3つ目の橋、来間島の橋にさしかかる。
またもや突風に煽られたり、強い向い風に苦しめられたりと、
観光スポットを楽しむ余裕は微塵もなかった。


無事、100kmを通過。
スペシャルドリンクを受け取る。


でも本当に苦しいのは、ここからだった。

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宮古島トライアスロン参戦記録【レース編4】

バイクパート100km通過。
あと55km。


強風の中100km走って来てしっかり疲弊した身体で、
また2回目のあの強い向い風30kmを走らなければならない。

しかも時間もギリギリ。
すでに精神的にもかなり疲れていた。


いざ向い風に対峙すると、
1周目と変わらない風の強さであったとは思うのだけれど
あの速度はもう出ない。
22km/h程度がやっとの状態。
頻繁にギアチェンジをして一番楽に回せるところを探るが、
それでも足を動かし続けるのが辛い。

ここまで補給は予定通り順調に摂れていたので
ハンガーノックと言うことはないと思う。
これまでの風との戦いが、ものすごく体力を消耗させているのだろう。
2回目、泊っていたホテルの前を通る頃には、
辛くて少し涙が滲んでいた。

ワイドー!ワイドー!と声援を送ってくれる沿道の人も
私の苦痛の表情に気付いて声を強めてくれる。
それが分かって、通り過ぎてからまたうるっときたり。
早い早い、泣くのはゴールを確信してからだ。


2回目の池間大橋。今度は渋滞はない。
でも突風は変わらず襲いかかり、疲れた体に鞭を打つ。
気を抜いたらハンドルを取られる。
すでにしびれて感覚が鈍くなっていた手のひらにグッと力を入れ、
ハンドルを握りしめた。

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池間折り返し、ここからは追い風。
背中を押してもらいながらグングン進むが、
一周目のような楽しさはない。
できるだけ速く進まないと関門を通れないという焦りのみ。

前後を走る人達も時間ギリギリであることに気付いているのだろう、
下りでも足を止めることなく回し続けている。
でも登りのスピードは皆ガタ落ち。
みんな疲れているんだ。


130kmほど乗って来ているので、
身体のいろんなところに痛みが出ていた。
腰、お尻、股、手のひら、背中。
幸い足の筋肉疲労は感じなかったので、
ギアの選択は間違っていなかったのだろうと思う。

何気に一番きつかったのが、左手の手のひらだった。
フロントを変速する度に激痛が走り、
もうブラケットを持っているのも辛かった。
左腕をDHバーに置き、右手だけブラケットを持って変速していた。


145kmの看板を通った時、
バイクフィニッシュの関門時間15時10分まで、あと30分だった。
追い風区間であったし、30分あれば10kmは問題なくいける。
バイクフィニッシュは通れるだろうと思った。

でも問題はトランジットだ。
ほぼ全着替えを予定しているバイク→ランのトランジット。
10分かかるかもしれない。
バイクのタイムにそれが含まれたら、
ランスタートできないかもしれないのだ。

ヒヤヒヤどころの話ではない。
1分1秒でも早く帰らなくては。
登りも全く足を緩めず、ガンガン踏んだ。


大勢の声援を受けながら
バイクフィニッシュラインを超える。
急いでバイクから降り、押して走った。

ボランティアの学生さんにバイクを預け、トランジットバッグを受け取る。

本来ならバイクフィニッシュ袋一つのはずだが、
スイムフィニッシュ袋と2つ渡された。
なるほど、ランシューが1足しかない人の救済のために
運用をアレンジしたのだ。
よかった、これで多くの人が胸をなでおろしたことだろう。


急いで着替えテントに入る。10人くらいが着替えていた。
外では「あと10分!あと10分です!!!」のMCの声。

あと10分、それは私はもう大丈夫なのか、
それとも10分かかって着替えていたらアウトなのか、
全く分からない。

のんびり「もう大丈夫だね~」とゆっくり着替えている人もいるので
きっと大丈夫なのだろう。
でももし通常通りランスタートまでがバイクタイムであったらと思うと、
ゆっくり着替える気には到底ならなかった。

いっそのことシューズだけ履き替えて出てしまおうかと思ったが、
長時間コンプレッションタイツのシリコンに締めつけられ
太ももが鬱血しかけていたし、
なによりこのまま走ると確実にシリコンが擦れて激痛を生むと思った。

まだ8分ある!タイツを履きかえるくらいできる!
急いでレーパン2枚を脱ぐ。
インナー代わりに履いていたレーパンのパッドにしっかり血が滲んでいた。
痛いと思った・・・切れていたのか。

急いで下着とCW-Xを履き、膝の位置を合わす。
ゼッケンを付けているランスカを履き、ランポーチを装着。

靴下!靴下どうしよう!
今履いているのは、1stランから履いている5本指じゃないランソックス。
5本指じゃないソックスで、フルを走ったことはない。
でも、ボウルダーやワセリンを塗り込んで丁寧に5本指に履き替えている時間は
きっと、ない。

迷ったが、そのまま行くことにした。
きっと大丈夫。
シューズを履いて、靴紐だけはしっかりと締めた。

忘れ物がないか、声に出して確認しながら袋に入れ直し、
「よし!」はっきりと声を出してテントを出た。


スタッフさんに2つの袋を渡し、ランスタートのラインを通る。
ピッと鳴ったその時、MCが叫んだ。

「あと2分!急いで!!急いで!!!」


間に合った。

きっとあの様子ならば、2分以内にバイクフィニッシュラインを通れば
OKだったのだろう。
トランジットタイムは、ランに含まれるのだ。


時間との戦いで、全くシミュレーション通りにいかないトランジットだったが
最低限の着替えはできたし、忘れ物もない。
自分の判断で短縮できたのだから、プラスに考えよう、そう思った。


しかし関門ギリギリとは・・・・・

リアルタイムでチェックしてくれてる皆さんを
ヒヤヒヤさせてしまったなあ~~~~。

状況が分からない分、走っている本人よりヒヤヒヤのはず。

決して、
ブログをドラマティックに演出するためにギリギリ通過してるわけじゃないですよ(笑)
そんな器用ではありません(笑)


何はともあれ、苦しみ抜いたバイクが終わった。

さあ、フルマラソンのスタートだ。

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宮古島トライアスロン参戦記録【レース編5】

関門時間ギリギリで、ヒヤヒヤのランスタート。

出発前にシミュレーションしていた「完走パターン」の
通りになっているわけなので、
あとはキロ7分ペースを維持し続ければゴールできる。

少し安堵した。

あんなに苦痛に歪んでいた表情も一変して笑顔に。
スタート直後のたくさんの声援に、
「ありがとう、行ってきます!」と手を振り、
精一杯の笑顔で応えた。


よし、ランだけでも、目標に近づけるよう頑張ろう。
折り返しまでキロ6分30秒ペース、エイドストップなし、
折り返しからキロ7分ペース、エイドストップ2回で行こう。
そうすれば、4時間40分で帰れる。

最初の5kmくらいまでは、いける、そう思っていた。
バイクのダメージはさほど感じず、キロ6分30秒ペースで進めていた。

5kmくらいまでは。


・・・宮古島のランは登り基調、分かってはいたけれど・・・

登り基調って言うか・・・

登りばっかりやないかい・・・・!!

思わず突っ込んだ(笑)
口に出していたかもしれない(笑)

実際には登りばっかりということもないのだけれど、
そう感じてしまうほど、登りで足が重かった。



この辺りからトップ選手とのすれ違いが始まった!

1位の選手が行ってから、たぶん10人目くらい、
ブログ村のトライアスロンカテゴリで見かける、
数回やり取りさせて頂いていたブロガーさんが通った。

すごい!すごい!!!めちゃくちゃ早い!!!!
思わずファイトーーー!!!と手を上げて叫んだ。


その後も、続々と見知った顔のブロガーさんが通る。
なんて、なんてレベルが高いんだ、ブログ村トライアスロン!!!

そんな中あたしみたいなのがランキング上位にいてすいません(笑)

これだけすれ違うんじゃ、タレてらんないぞ!と気合を入れ直した。


15kmくらいから、少しずつ身体の異変が気になりだしてきた。

まず腰。バイクの時からジンジンしてたしびれが、
時折「ズキッ」という痛みに変わっていた。

そして足の指。左の親指に、明らかに大きなマメができていた。
しかも踏みこむ度に弾力を感じたので、かなり水が溜まっている。
破れたら大変、とマメができている部分を守るように、
足の指を曲げたり反らしたりしながら恐る恐る走った。

そして左のハムストリングス。
膝の裏からお尻まで、全体が強くしびれ、
登りで少し踏みこむだけで攣りそうなくらい張っていた。

今までレースで薬に頼ったことはなかったけれど、
この後まだまだ長い。痛みはできれば消しておきたい。
迷わず、ランポーチからロキソニンを出して飲んだ。


折り返しまであと数キロ。だいぶ足が重くなっていた。

計算能力が幼稚園児並みになっている脳みそで、
頑張ってペースを計算(笑)

制限時間が20時30分、折り返しを17時30分で通れれば、
あとはキロ8分でもゴールできる。
そう思ったら少し気が楽になって、少しだけペースが上がった。

折り返し17時32分。
行ける!カメラに向かって両手でガッツポーズ!

その直後のエイドで、今日初めてじっくり足を止めた。
コーラ、水、黒糖、塩をもらい、エアサロをたっぷり振って貰う。

ゆっくり水を飲み干して、

「よし、帰ろう!」

大きな声で自分に気合を入れて、ラン後半21㎞がスタートした。

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宮古島トライアスロン参戦記録【レース編6】

ラン折り返しを無事通過。

前半で飲んだロキソニンが効いたのか、
腰や足の指の痛みは気にならなくなっていた。

でもマメは明らかにヤバイ状態。
強く踏み込んだら破れるに違いない。
できるだけ慎重に着地するようにした。
ペースも自然と落ちた。


25km。この頃から少し意識が遠のき始める。

昨日余り眠れなかったことに加え、
ここまで10時間動き続け、風と闘い、
体力は尽きかけているのだろう。

さらに、日が落ちて気温が下がり、かなり寒くなってきた。
折り返してから向い風になっている。
少し弱まってきているとは言えまだ強風、
急激に身体が冷えて行くのを感じた。

下腹部が痛くなり、
全身から力が抜けていく。
苦しくて、目をつぶって走る時間が多くなっていた。

ワイドー!の声で目を開けるが、もう笑顔は作れない。
軽く会釈するのみ。


ちょっときつい登りにさしかかる。
目に入る人が皆歩いていた。
歩こうか・・・いや、でも今まで歩かず来たのだから、と
歩いているのと同じようなペースでかろうじて走り続けた。


キロ7分を超えるペースなので、息は苦しくない。
でももう脚が、今にも壊れそうに思えた。
内転筋がピクピクし、いつ攣ってもおかしくない。
肩がこわばり、頭や首も重かった。

でも一番きつかったのはお腹。
ずっと続いていた下腹部の痛み。
ガソリンスタンドに「トイレ」の看板を見つけ、
助かった!!!と駆け込んだ。

直前に一般の人が入ったので、少し待つな、と思ったら、
息遣いで選手だと分かったのだろう、すぐに出て来て先を譲ってくれた。
嬉しくて涙が出そうだった。

トイレを済ませて流そうとしたとき、目を疑った。
排泄物が、真っ赤だったから。
改めて、今身体にかかっているストレスがとてつもないのだとゾクッとした。


それからも下腹部の痛みは消えず、強くなる一方。
寒いのに、冷や汗も出ていた。

でももう少しで30kmの関門。
PCで速報を見てくれている皆に、ちゃんと走っていることを知らせられる。
そう思ったら苦しいのも忘れられた。


30kmを無事通過。関門まで30分以上あった。

30kmから35㎞はとてつもなく長く感じた。
ガーミンをチラチラ見て、100m、また100mと数字が増えていくのを
ただ目で追っていた。


帰りたい。

早く帰りたい。

支えは、「完走しました」の速報を出したいという思いだけ。

なんとしても足を動かして、帰るんだ。



35㎞、最後の関門を超えた。
19:20、あと7kmちょっとを70分以内で走ればいい。

もう大丈夫、大丈夫だ。

帰れる、自分の足で帰れる。

少し、笑顔が出たように思う。



折り返してくらいから、ずっと抜いたり抜かれたりで
視界に入る人はいつも一緒。
誰からともなく、声をかけた。

「やっと、終わりですね」

「きつかったね」

「帰ってこれたね」

聞けば、もう参加7回や10回とロングベテランの人ばかり。
そんな人でも、きつかったんだ。

そんな中、
よくぞ、よくぞ帰ってきた。


そのまま話をしながら、あと4キロ、あと3キロ、
そしてあと2キロ。

自然と、ペースアップしていた。
久しぶりに、6'30のラップが出た。

息は上がった。
でも、ここまで200キロ苦しんできたんだから、
最後2キロも頑張って苦しんで帰ろう、そう思って、
力強く足を前に出した。



競技場が見えた。

凄い数の人の門ができていて、
左右から無数の手がのびている。

大きく手を広げて、全ての手に触れた。


「おかえり!」

「おかえりなさい!」

「おめでとう!」

祝福の声に包まれて、ラスト数百メートルをゆっくり進む。

ゴールゲートが光っていた。

まぶしい。


帰ってきた、帰ってきたんだ!
完走できたんだ!!!

そう思ったら、涙があふれて止まらなかった。


最後の5キロを一緒に走ってきた方と、
一緒にゴールしようとなった。

これも縁、忘れられない素晴らしい縁。


Akiraさんが、おかえり!おめでとう!とカメラを向けてくれる。
ぐしゃぐしゃの顔で恥ずかしいけど嬉しかった。


20時14分36秒、
両手でガッツポーズ!!
ついにゴールラインを踏んだ!!!!



一緒に帰ってきた方たちと強く握手をして、
写真を撮り、
明日の再会を誓って別れた。


泣きながら荷物を取りに行くと、Akiraさんが改めて来てくれた。
もちろんハグ(笑)
ごめんなさい汗臭いのに(笑)
またの再会を祈って、固く握手。


一人になり、荷物を取って、まずは座りこんだ。
袋に入れていたリカバリー用のドリンクを飲みながら、
携帯を出し、すぐに旦那に電話。
無事完走できたと報告する。
ギリギリだったよと、むちゃくちゃ苦しかったよと、
泣きながら報告した。

息子に代わってくれた。
「おかーさんおめでとう!すごいね!がんばったね!!!」
うん、うん、お母さん頑張ったよ!
ありがとう!ありがとう!
待っててね、明日帰るね!

旦那にもありがとうありがとうと言って、電話を切った。



その間にも続々とゴールしてくる。
あと制限時間まで数分。
放心状態でゴールを眺めていた。

花火が上がる。20時30分だ。

競技場に入っていた全ての選手をゴールに迎え入れ、
レースMCが叫ぶ。

「完走、おめでとうーー!!!」

それを聞いて、またこみあげて、
大粒の涙をボロボロ流した。

完走できた!
苦しかった!
めちゃくちゃ苦しかった!!

嬉しい!
嬉しい!!!!!!!!!!!


泣き顔のまま、メダルを入れて写真を撮った。

完走の報告と、感謝の気持ちを打ち込んで、
速報記事をアップした。



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長い、長い一日が、こうして終わりました。

ずっと応援してくれた皆さん、
本当にありがとう。

皆さんのおかげで、心折れずにゴールすることができました。


思い描いていたレースとは違う、
とても苦しいものだったけれど、

完走できたことを、誇りに思います。


関わって下さった全ての方に感謝します。

ありがとうございました!!!


2013年4月21日
第29回宮古島トライアスロン(デュアスロン) リザルト

総合記録 12:14:36 (998位)
バイク  07:07:31 (1196位)
ラ ン  05:07:05 (773位)

総合順位 998位/完走者1184人
女子順位 100位/完走者124人
エイジ順位 21位/完走者25人



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