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【五島レポ】ラン編(2):諦めなければ奇跡は起きる
2015-06-21 (Sun)
続きです。
1周目の折り返し10.5kmを出発し、
次はハーフを目指して走ります。
まさかこんなことになるなんて思ってもみなかったので、
ハーフの関門時間が分かりません。
でも取り敢えず走れるギリギリのペースで行くしかない。
ゴール15時間、22時まであと5時間弱。
キロ9分なら行けるはず。
ガーミンのペース表示は8分台と9分台を行ったり来たり。
決して余裕があるわけではないのは分かっていました。
なので、きつい上りも絶対に歩きませんでした。
意識や視界の状態は変わっておらず、
相変わらず朦朧として、濃い霧の中にいるようです。
反対方向から、
オカン!オカンどうした!オカンがんばれ!!と
大きな声で呼んでくれる人がいました。
知り合いではないようだったので、読者さんなのでしょう。
目が半分しか開かないような顔で、
あ、はい、ありがとうございます、と頷き返すのが精一杯でした。
自分もレース中なのに、きっとしんどいはずなのに、
あんなに力強いエールをくれる。
それに対して自分はなんだ。
出せるだろう、声。挙げられるだろう、手も。
なのに、頷くだけしかしなかった。
情けない。情けない。
尊敬しています、参考にしています、たくさんの人に言ってもらったけど、
そんな資格なんかない。そんな価値などない。
情けない。
涙がこぼれた。
またテレビカメラが来た。
もう反応もしたくない。見たくもない。
でも、そんな無責任な自分も嫌だった。
「分からないです。ギリギリです。。。」
そう伝えて、後はもう意識から消した。
後ろから、フェイスブックで友達になってる同じエイジの子が来た。
実力のある人だけど、体調が悪かったのか後ろにいたようだ。
私が歩くようなペースで走っているのを見つけて、
「オカン何やってるの!?走らんか!!連れてったるわ!!」
と手を引いてくれた。
「あかんねん、おかしいねん、、、ごめん、ありがとう、、」
そう答えて、手を離した。
彼女は、先に行き振り返りながら、
諦めんな!行ける!頑張れ!何度も言ってくれた。
悔しかった、悔しかった。
ほんとは彼女と入賞争いをするつもりだった。
悔しい、悔しい。
歯を食いしばり、声を上げて泣いた。
しっかり、カメラが撮っていたけど、
声を上げて泣いた。
また後ろから1人、
「オカン頑張ろう、完走しましょう」
声をかけてくれた。
前からも、オカン頑張れ!の声。
声を振り絞って、ありがとうと答える。
この15kmくらいの間、いったい何人の人に声をかけてもらっただろう。
その多くは知らない人で、きっとブログを読んでくれている人だ。
五島のランコースは21kmの2周。
速くてもゆっくりでも、多くの人とすれ違うことができる。
それが楽しみの一つだった。
エール交換しましょう、声かけて下さい、そうたくさんの人に言った。
なのに、エールは貰ってばかり、私からはお礼を返すのが精一杯で、
一度も頑張ってと言えなかった。
あの時、頑張れと言ってくれた皆さん、ありがとう。
お返しできずすみません。
皆さんのおかげで、気持ちを切らさず前に進むことができました。
次は元気に前を向いて走っている姿をお見せしたいです。
17kmくらいまで来た。
ふと、意識がはっきりしている事に気付いた。
目も見えている。
効いてきたのかもしれない。
塩が、回ってきたのかもしれない。
時間はギリギリだけど、このまま走れるなら、
止めなくていい。止めることを選ばなくていい。
もう一周、走っていいんだ。
いけるかもしれない。
ハーフでのリタイアが頭にあったので、
自分の身体に起こった奇跡が嬉しかった。
諦めなくてよかった。
あそこで立ち上がってよかった。
諦めず進んできてよかった。
まだ、繋がってる。続けられる。
中間地点までもう少し。
多くの人が2周目で、そのままゴールに向かう。
ゴールの外濠公園からは、MCのおめでとうの声がひっきりなしに聞こえる。
私もその声に呼んでもらえるだろうか。
たとえギリギリでもあのゲートをくぐれるだろうか。
ハーフのラインを越えたあと、横に書いてあった関門時間を見た。
あと35分あった。
ああ、まだだいぶあったんだ、よかった。
でも、ギリギリなのはなんら変わらない。
全然気は抜けない。
それでも、1時間前とは全く違う体の感覚に、
行ける。
そう確信した。
続きます。
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1周目の折り返し10.5kmを出発し、
次はハーフを目指して走ります。
まさかこんなことになるなんて思ってもみなかったので、
ハーフの関門時間が分かりません。
でも取り敢えず走れるギリギリのペースで行くしかない。
ゴール15時間、22時まであと5時間弱。
キロ9分なら行けるはず。
ガーミンのペース表示は8分台と9分台を行ったり来たり。
決して余裕があるわけではないのは分かっていました。
なので、きつい上りも絶対に歩きませんでした。
意識や視界の状態は変わっておらず、
相変わらず朦朧として、濃い霧の中にいるようです。
反対方向から、
オカン!オカンどうした!オカンがんばれ!!と
大きな声で呼んでくれる人がいました。
知り合いではないようだったので、読者さんなのでしょう。
目が半分しか開かないような顔で、
あ、はい、ありがとうございます、と頷き返すのが精一杯でした。
自分もレース中なのに、きっとしんどいはずなのに、
あんなに力強いエールをくれる。
それに対して自分はなんだ。
出せるだろう、声。挙げられるだろう、手も。
なのに、頷くだけしかしなかった。
情けない。情けない。
尊敬しています、参考にしています、たくさんの人に言ってもらったけど、
そんな資格なんかない。そんな価値などない。
情けない。
涙がこぼれた。
またテレビカメラが来た。
もう反応もしたくない。見たくもない。
でも、そんな無責任な自分も嫌だった。
「分からないです。ギリギリです。。。」
そう伝えて、後はもう意識から消した。
後ろから、フェイスブックで友達になってる同じエイジの子が来た。
実力のある人だけど、体調が悪かったのか後ろにいたようだ。
私が歩くようなペースで走っているのを見つけて、
「オカン何やってるの!?走らんか!!連れてったるわ!!」
と手を引いてくれた。
「あかんねん、おかしいねん、、、ごめん、ありがとう、、」
そう答えて、手を離した。
彼女は、先に行き振り返りながら、
諦めんな!行ける!頑張れ!何度も言ってくれた。
悔しかった、悔しかった。
ほんとは彼女と入賞争いをするつもりだった。
悔しい、悔しい。
歯を食いしばり、声を上げて泣いた。
しっかり、カメラが撮っていたけど、
声を上げて泣いた。
また後ろから1人、
「オカン頑張ろう、完走しましょう」
声をかけてくれた。
前からも、オカン頑張れ!の声。
声を振り絞って、ありがとうと答える。
この15kmくらいの間、いったい何人の人に声をかけてもらっただろう。
その多くは知らない人で、きっとブログを読んでくれている人だ。
五島のランコースは21kmの2周。
速くてもゆっくりでも、多くの人とすれ違うことができる。
それが楽しみの一つだった。
エール交換しましょう、声かけて下さい、そうたくさんの人に言った。
なのに、エールは貰ってばかり、私からはお礼を返すのが精一杯で、
一度も頑張ってと言えなかった。
あの時、頑張れと言ってくれた皆さん、ありがとう。
お返しできずすみません。
皆さんのおかげで、気持ちを切らさず前に進むことができました。
次は元気に前を向いて走っている姿をお見せしたいです。
17kmくらいまで来た。
ふと、意識がはっきりしている事に気付いた。
目も見えている。
効いてきたのかもしれない。
塩が、回ってきたのかもしれない。
時間はギリギリだけど、このまま走れるなら、
止めなくていい。止めることを選ばなくていい。
もう一周、走っていいんだ。
いけるかもしれない。
ハーフでのリタイアが頭にあったので、
自分の身体に起こった奇跡が嬉しかった。
諦めなくてよかった。
あそこで立ち上がってよかった。
諦めず進んできてよかった。
まだ、繋がってる。続けられる。
中間地点までもう少し。
多くの人が2周目で、そのままゴールに向かう。
ゴールの外濠公園からは、MCのおめでとうの声がひっきりなしに聞こえる。
私もその声に呼んでもらえるだろうか。
たとえギリギリでもあのゲートをくぐれるだろうか。
ハーフのラインを越えたあと、横に書いてあった関門時間を見た。
あと35分あった。
ああ、まだだいぶあったんだ、よかった。
でも、ギリギリなのはなんら変わらない。
全然気は抜けない。
それでも、1時間前とは全く違う体の感覚に、
行ける。
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応援 * by Strangeman
結果は分かっているのに引き込まれてしまう、何なんでしょう?リアルなドラマを見ているようです。ゴールまでもう少し頑張れオカン!また言っています。
ドキュメント本にしましょう!
ドキュメント本にしましょう!
Re: 何か勝算があるのだろう * by RUMIOKAN
◆まやさん
そっか、そうだよね。
フルマラソン6時間かかる人でも
ハーフを3時間超えるってのは考えにくいよね。
ハーフが3時間以上かかるのにそこから上げていくなんて
普通は考えられないね・・・。
それでもよく、信じて待っててくれたね。
本当にありがとう。
姿を見せられて、よかったです。
ありがとう、
舞洲終わったら打上げしよっ(^3^)-☆
そっか、そうだよね。
フルマラソン6時間かかる人でも
ハーフを3時間超えるってのは考えにくいよね。
ハーフが3時間以上かかるのにそこから上げていくなんて
普通は考えられないね・・・。
それでもよく、信じて待っててくれたね。
本当にありがとう。
姿を見せられて、よかったです。
ありがとう、
舞洲終わったら打上げしよっ(^3^)-☆
Re: 応援 * by RUMIOKAN
◆Strangeman さん
ありがとうございます(^m^)
決して大げさには書いてないんですよ~脚色もしてないし。
単にあたしの感情の起伏が大きいんでしょうね(笑)
いっぱい感動した~~><、
ありがとうございます(^m^)
決して大げさには書いてないんですよ~脚色もしてないし。
単にあたしの感情の起伏が大きいんでしょうね(笑)
いっぱい感動した~~><、
何か勝算があるのだろう
この時、Webで速報を見てて
ハーフで3時間以上かかったのを知った時に
「何があったんだろう?」
って、全然分からなかった。
でも、残り3時間で走ればなんとか間に合う。
いけるんか?体調は?
でも、本当にアウトならDNFの表示が出てるはず。
ということは、何か勝算があるのだろう。
そう思って、時間内に帰ってくるのを信じて
21時過ぎからパソコンの前で待ってました。
2015-06-21 * まや
[ 編集 ]
応援
結果は分かっているのに引き込まれてしまう、何なんでしょう?リアルなドラマを見ているようです。ゴールまでもう少し頑張れオカン!また言っています。
ドキュメント本にしましょう!
2015-06-21 * Strangeman
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Re: 何か勝算があるのだろう
◆まやさん
そっか、そうだよね。
フルマラソン6時間かかる人でも
ハーフを3時間超えるってのは考えにくいよね。
ハーフが3時間以上かかるのにそこから上げていくなんて
普通は考えられないね・・・。
それでもよく、信じて待っててくれたね。
本当にありがとう。
姿を見せられて、よかったです。
ありがとう、
舞洲終わったら打上げしよっ(^3^)-☆
2015-06-21 * RUMIOKAN
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ハーフで3時間以上かかったのを知った時に
「何があったんだろう?」
って、全然分からなかった。
でも、残り3時間で走ればなんとか間に合う。
いけるんか?体調は?
でも、本当にアウトならDNFの表示が出てるはず。
ということは、何か勝算があるのだろう。
そう思って、時間内に帰ってくるのを信じて
21時過ぎからパソコンの前で待ってました。